NIPT
お腹の赤ちゃんの健康を願い、NIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)を検討している方も多いのではないでしょうか。この検査は、ダウン症候群などの可能性を調べるものとして広く知られています。
しかし、NIPTが示すサインはそれだけではありません。実は、検査結果の一つである「判定保留」には、これまであまり注目されてこなかった、お母さん自身の健康に関わる重要なメッセージが隠されていることが、近年の研究で明らかになってきました。
約7万人を対象とした分析では、「判定保留」の原因となる状態が、妊娠高血圧症候群のリスクを約1.7倍に高めることが報告されています。この記事では、NIPTの基本から、妊娠全体の健康管理に役立つ最新の知見までを詳しく解説します。
NIPTの概要
NIPT(エヌ・アイ・ピー・ティー)とは、 「非侵襲的出生前遺伝学的検査」のことです。 お母さんのお腹にいる赤ちゃんが、 生まれつき特定の染色体の病気を持つ可能性を調べます。
この検査はお母さんの腕から血液を採るだけでできます。 お腹に針を刺す必要がないため、 お母さんと赤ちゃんへの負担が少ない方法です。 主に以下の3つの病気の可能性を調べます。
- 21トリソミー ダウン症候群とも呼ばれる病気です。
- 18トリソミー
- 13トリソミー
NIPTは、あくまで病気の可能性をふるいわける検査です。 病気があると断定する「確定診断」ではないため、 結果の解釈には注意が必要です。
検査ではお母さんの血液中にわずかに含まれる、 赤ちゃんのDNA(遺伝情報)のかけらを分析します。 このDNAのかけらの量が少ないと、 うまく結果が出ない「判定保留」となることがあります。
最近の研究では、この赤ちゃんのDNAが少ないことが、 妊娠中の他のトラブルと関連する可能性が指摘されています。 具体的には、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、 お腹の赤ちゃんの成長がゆっくりになることなどです。 NIPTの結果は、赤ちゃんの染色体だけでなく、 妊娠全体の健康状態を知るヒントになる可能性もあります。
NIPTの種類
NIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)には、 調べる染色体の範囲によっていくつかの種類があります。 どの検査を選ぶかは、ご夫婦のお考えや、 医師との相談のうえで決めることが大切です。
NIPTは、調べる内容に応じて、 主に「基本検査」と「全染色体検査」に分けられます。
- 基本検査 赤ちゃんにみられる染色体の数の変化のなかでも、 特に起こる可能性のある3つの状態について調べます。 (21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー)
- 全染色体検査 基本検査の3つに加えて、1番から22番までの すべての常染色体(性別を決めない染色体)の 数の変化を調べる、より広い範囲の検査です。
クリニックによっては、性別を決める染色体の変化や、 染色体のとても小さな一部分がなくなる「微小欠失」を 調べるプランもあります。
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検査の種類 |
調べる主な内容 |
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基本検査 |
21、18、13番染色体の数の異常 |
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全染色体検査 |
全ての常染色体の数の異常 |
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オプション検査 |
性染色体の数の異常、微小欠失など |
どの検査でも、結果の正確さには お母さんの血液に含まれる赤ちゃんのDNAの割合が関わります。 この割合が低いと、結果がはっきりしないことがあります。
近年の研究では、この赤ちゃんのDNAの割合が低い場合、 妊娠中の他のトラブルと関連する可能性が指摘されています。 ある研究報告では、この割合が低い妊婦さんは、 そうでない妊婦さんと比べて以下の病気になる可能性が 高まることが示されました。
- 妊娠高血圧症候群:約1.7倍
- 妊娠糖尿病:約1.3倍
- 赤ちゃんの成長がゆっくりになる:約1.6倍
このようにNIPTは、赤ちゃんの染色体だけでなく、 妊娠全体の健康状態を知るヒントにもなり得ます。
NIPTの原因
NIPTで調べる染色体の数の変化は、 誰のせいでもなく、偶然に起こるものです。 お父さんやお母さんのせいでは決してありません。
卵子や精子がつくられる細胞分裂の段階で、 たまたま起こる自然な現象なのです。 NIPTは、以下のような場合に受けることが勧められます。
- 妊婦さんの年齢が高い場合
- これまでの超音波検査などで 赤ちゃんに染色体変化の可能性を指摘された場合
- 以前に染色体変化のある赤ちゃんを 妊娠したことがある場合
また、NIPTの検査結果がはっきり出ないこともあります。 これは「判定保留」と呼ばれています。 その原因は、お母さんの血液に含まれる 赤ちゃんのDNAのかけらが少ないことです。
この「判定保留」は、重要なサインかもしれません。 約7万人を対象とした複数の研究をまとめた分析では、 赤ちゃんのDNAが少ないと、以下の病気のリスクが 高まることが報告されています。
- 妊娠高血圧症候群 約1.7倍高くなる
- 赤ちゃんの成長がゆっくりになる 約1.6倍高くなる
- 妊娠糖尿病 約1.3倍高くなる
このように「判定保留」は、 お母さんと赤ちゃんの健康状態をより注意深く 見ていくための大切なきっかけになるのです。
NIPTの症状
NIPTはお母さんの血液で調べる検査の名前です。 そのため、検査そのものに「症状」はありません。 お薬を飲んだ時のように、体に変化が出るわけではないのです。
しかし、NIPTの検査結果はとても重要な意味を持ちます。 お母さんとお腹の赤ちゃんの健康状態を知るための、 大切なサインになることがあるからです。
特に注目したいのが「判定保留」という結果です。 これは、お母さんの血液中に含まれる赤ちゃんのDNAが少なく、 はっきりした結果が出なかった状態を指します。
最近、この「判定保留」と妊娠中のトラブルとの 関連が明らかになってきました。 約7万人を対象とした複数の研究をまとめた分析では、 「判定保留」の原因となる赤ちゃんのDNAが少ない状態は、 以下の病気のリスクを高めることが報告されています。
- 妊娠高血圧症候群 妊娠中に血圧が高くなる病気のリスクが約1.7倍になります。
- 赤ちゃんの成長がゆっくりになること 胎児発育不全のリスクが約1.6倍になります。
- 妊娠糖尿病 妊娠をきっかけに血糖値が高くなる病気のリスクが約1.3倍です。
つまり「判定保留」は、単なる検査エラーではないのです。 むしろ、お母さんと赤ちゃんの健康をより注意深く見守るための 大切なきっかけになるとお考えください。
NIPTの検査・診断
NIPTはお母さんの腕から血液を採るだけの、とても簡単な検査です。 お腹に針を刺さないので、お母さんと赤ちゃんへの負担が少ないです。 妊娠10週以降に受けることができ、主に3つの病気の可能性を調べます。
- 21トリソミー ダウン症候群とも呼ばれます。
- 18トリソミー エドワーズ症候群とも呼ばれます。
- 13トリソミー パタウ症候群とも呼ばれます。
この検査はあくまで病気の可能性をふるいわけるためのものです。 病気だと断定する「確定診断」ではないことを知っておきましょう。 そのため、検査結果は「陽性」「陰性」「判定保留」で伝えられます。
もし結果が「陽性」なら、病気の可能性が高いということです。 羊水検査などの、より詳しい確定診断に進むかを検討します。
特に「判定保留」という結果は、実はとても大切なサインです。 これは、お母さんの血液に含まれる赤ちゃんのDNAが少なく、 はっきりした結果が出なかった状態を指します。
約7万人を対象とした複数の研究をまとめた分析報告があります。 それによると、この状態の妊婦さんは以下の病気のリスクが 高まることがわかっています。
- 妊娠高血圧症候群 リスクが約1.7倍になります。
- 赤ちゃんの成長がゆっくりになること リスクが約1.6倍になります。
- 妊娠糖尿病 リスクが約1.3倍になります。
「判定保留」は単なる検査エラーではありません。 今後の妊娠期間をより注意深く過ごすための、 重要な情報になるとお考えください。
NIPTの治療
NIPTはお腹の赤ちゃんの状態を調べる「検査」です。 そのため、検査そのものに「治療」というものはありません。 検査結果を受けて、どう行動するかが重要になります。
NIPTの結果が「陽性」と出ても、病気だと確定したわけではありません。 あくまで可能性の高さを示す、ふるいわけの検査だからです。 診断をはっきりさせるためには、羊水検査などが必要となります。 確定診断に進むかは、遺伝カウンセリングなどを通じて、 ご家族と十分に話し合い、慎重に決めることが大切です。
また、NIPTでは「判定保留」という結果が出ることがあります。 これは、お母さんの血液に含まれる赤ちゃんのDNAが少なく、 はっきりした結果が出なかった状態を指します。 この「判定保留」は、実はとても重要なサインなのです。
複数の研究をまとめた分析によると、 赤ちゃんのDNAが少ない状態の妊婦さんは、 そうでない妊婦さんと比べて以下の病気のリスクが高まることが報告されています。
- 妊娠高血圧症候群 リスクが約1.7倍になります。
- 赤ちゃんが小さめに育つ(胎児発育不全) リスクが約1.6倍になります。
- 妊娠糖尿病 リスクが約1.3倍になります。
このようにNIPTの結果は、染色体の情報だけではありません。 妊娠中の健康管理をより丁寧に行うためのヒントにもなります。 不安や疑問があれば、一人で抱え込まず医師にご相談ください。





