多指症
もし、生まれてきたわが子の手足の指が多かったら…?「多指症」は、赤ちゃん1,000人から2,000人に1人の割合で起こる、決して珍しくない生まれつきの状態です。しかし、妊婦健診のエコー検査で事前にわかる確率は約40%という報告もあり、多くは生まれてから初めて気づかれます。
突然のことに「原因は?」「私のせい?」と不安に思われるかもしれません。でも、ご安心ください。原因のほとんどは偶然に起こるもので、誰のせいでもないのです。この記事では、多指症の種類や原因、そして1歳ごろから行われる具体的な治療法について、ご家族の不安に寄り添いながら詳しく解説していきます。
多指症の概要
多指症(たししょう)とは、手や足の指が生まれつき通常よりも多い状態を指す言葉です。 決して珍しいものではなく、赤ちゃんがおよそ1,000人から2,000人生まれるうちに1人の割合で見られます。
日本人では、手の指では親指の隣に、足の指では小指の隣に指が多く見られる傾向があります。 お母さんのお腹の中で赤ちゃんの体が作られる時、手は「しゃもじ」のような形から始まります。 そこから指が分かれていく過程で、予定より多く分かれてしまうことで多指症が起こるのです。
妊婦健診のエコー検査で、生まれる前にわかることもあります。 しかし、ある研究報告によると妊娠初期(11~14週)のエコー検査で多指症が見つかる確率は約40%です。 これは、他の大きな病気と比べると発見が難しい場合があることを意味します。 そのため、生まれてから初めてわかるケースも決して少なくありません。
指の形は、小さないぼのようなものから、骨や関節を備えたしっかりした指まで様々です。 このように、多指症は一人ひとり状態が異なるのが特徴です。
多指症の種類
多指症は、余分な指がどのようにつながっているかで種類分けされます。 見た目は、小さないぼのようなものから、しっかりした指の形まで様々です。 骨や関節の状態によって、大きく3つのタイプに分類されます。 この分類は、今後の治療方針を決める上でとても重要になります。
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種類 |
特徴 |
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浮遊型(ふゆうがた) |
骨のつながりがなく、皮膚だけでぶら下がっているタイプです。いぼのように見えることもあります。 |
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末節骨型(まっせつこつがた) |
指の先端にある骨(末節骨)が枝分かれしているタイプです。爪も分かれていることが多いです。 |
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中手骨型(ちゅうしゅこつがた) |
手のひらに近い骨(中手骨)から分かれているタイプです。ほぼ完全な指の形をしています。 |
これらの違いは、お母さんのお腹の中にいるときのエコー検査で見つかることがあります。 しかし、ある研究報告によると、妊娠初期(11~14週)の検査で多指症がわかる確率は約40%です。 これは、他の大きな病気に比べて、指のような小さな部分の変化は見つけにくいことがあるためです。 そのため、生まれてから「指が多い」と初めて気づくケースも決して少なくありません。 どのタイプであっても、X線検査などで骨や関節の状態を詳しく確認することが大切です。
多指症の原因
多指症は、お母さんのお腹の中で赤ちゃんの手足が作られる過程で起こります。 妊娠の早い時期に、指が分かれて形づくられる段階があります。 このとき、何らかの理由で1本の指が2本以上に分かれてしまうのです。
しかし、なぜ指が多く分かれてしまうのか、その根本的な原因は不明なことが多いです。 ほとんどの場合は偶然に起こるもので、誰のせいでもありません。 考えられる要因はいくつかありますが、これらに当てはまらないケースが大半です。
- 遺伝的な要因 ご家族やご親戚に、同じように指が多い方がいる場合に考えられます。
- 他の病気の一つの症状として まれに、全身にかかわる他の生まれつきの病気の一症状として現れることがあります。
- 偶然の発生(孤発性:こはつせい) 上記に当てはまらず、全くの偶然で起こるケースが最も多いと考えられています。
原因がはっきりしないことが多いのと同じように、生まれるまで気づかれないこともあります。 実際、ある研究報告では、妊娠初期のエコー検査で多指症が見つかる確率は約40%でした。 これは、他の大きな病気と比べると、指のような小さな部分の変化は見つけにくいためです。 そのため、生まれてから初めてわかることも決して珍しいことではないのです。
多指症の症状
多指症の症状は、手や足の指が6本以上あることです。 しかし、単に指の数が多いだけでなく、その状態は様々です。 多くは手の親指や、足の小指の隣に見られます。
過剰な指の見た目や状態は、一人ひとり異なっています。 骨や関節の状態によって、主に以下のタイプに分けられます。
- しっかりした指の形がある 他の指と同じように、骨や関節、爪がある指の形をしています。
- 他の指と一部がつながっている 隣の指と骨や関節を共有しているため、動きが制限されることがあります。
- 皮膚だけでつながっている 骨がなく、皮膚だけでぶら下がっているように見える小さな指です。
見た目の問題だけでなく、指の機能に影響が出ることもあります。 例えば、隣の指の動きを邪魔して、物を掴みにくくなるのです。 成長とともに指が曲がったり、痛みを感じたりする場合もあります。
多指症の検査・診断
多指症の診断は、赤ちゃんがお腹の中にいる時、または生まれてから行われます。 それぞれの時期で検査の方法が異なり、治療方針を決めるために重要な情報を集めます。
生まれる前の検査
妊婦健診で行われる超音波(エコー)検査で、多指症が見つかることがあります。 お腹の中の赤ちゃんの指の数が、通常より多いことで気づかれるのです。
ただし、生まれる前にすべての多指症がわかるわけではありません。 ある研究報告によると、妊娠初期のエコー検査で多指症がわかる確率は約40%です。 これは、指のような小さな部分の変化は、見つけるのが難しい場合があるためです。 そのため、生まれてから初めてわかるケースも決して少なくありません。
生まれてからの検査
多くは、生まれてきた赤ちゃんの指の数や形を見て、多指症と診断されます。 診断がついた後は、見た目だけではわからない指の内部を詳しく調べます。 今後の治療計画を立てるために、次のような検査を行います。
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検査方法 |
この検査でわかること |
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X線検査(レントゲン) |
指の骨の形や数、関節がどのようにつながっているかを調べます。 |
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超音波検査(エコー) |
筋肉や腱(けん)※といった、骨以外の柔らかい組織の状態を確認します。 |
※腱(けん)とは、筋肉を骨にくっつけている、丈夫なひものような組織です。
これらの検査で骨や関節、腱の状態を正確に把握することがとても重要です。 検査結果をもとに、一人ひとりに合わせた最適な治療計画を立てていきます。
多指症の治療
多指症の治療は、見た目と機能の両方を良くするために手術を行うことが一般的です。 指の形を整えるだけでなく、物をつかむなどの大切な手の動きができるようにすることが目標です。
手術の時期は、お子さんの成長や安全性を考え、1歳前後で行うことが多いです。 この時期は、安全に全身麻酔がかけられるようになる年齢だからです。 また、指を意識して使い始める大切な時期でもあるため、早めに治療することで正しい指の使い方を自然に覚えやすくなります。
生まれる前のエコー検査で多指症が見つかることもあります。 しかし、ある研究報告では妊娠初期の検査でわかる確率は約40%でした。 そのため多くの場合、生まれてから指の骨や関節の状態を詳しく調べて、一人ひとりに合った手術計画を立てていきます。
手術の方法は、余分な指の状態によって大きく2つに分けられます。
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手術の種類 |
どのような場合に行うか |
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切除術(せつじょじゅつ) |
余分な指が皮膚だけでつながっている場合(浮遊型など)。骨のつながりがない、小さないぼのような指を取りのぞきます。 |
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再建術(さいけんじゅつ) |
本来の指と骨や関節を共有している場合。ただ切り取るだけでなく、骨の形を整えたり、腱(けん)※の位置を調整したりして、自然で機能的な1本の指を作ります。 |
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※腱(けん)とは、筋肉の力を骨に伝える、丈夫なひものような組織です。 |
手術の傷跡は、できるだけ目立たないように工夫します。 しかし、お子さんの成長とともに、指が少し曲がったり、爪が変形したりすることがあります。 その場合は、成長の様子を見ながら、形を整えるための追加の手術が必要になることもあります。 手術後も定期的に診察し、指の成長をしっかり見守っていきます。










