頭痛

「頭が痛い」という症状は、多くの人が経験する非常に身近なものです。「いつものことだから」と、つい市販の薬で済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、そのありふれた痛みが、仕事や日常生活の質を大きく下げているかもしれません。

ひとくちに頭痛といっても、その原因は様々です。ほとんどは心配のない「一次性頭痛」ですが、ごくまれに、くも膜下出血や脳腫瘍といった命に関わる病気が隠れている「二次性頭痛」の可能性もあります。最近の研究では、片頭痛と似ていても性質が異なる頭痛の存在も明らかになってきています。

この記事では、あなたの悩みの種である頭痛の種類や原因、そして正しい対処法について詳しく解説します。その痛みが本当に「いつものこと」で済ませてよいものなのか、ご自身の症状と照らし合わせながら、つらい痛みから解放されるための知識を深めていきましょう。

頭痛の概要

「頭が痛い」という経験は、多くの人が一度はしたことがあるでしょう。 とても身近な症状ですが、時には仕事や学校に影響が出ることもあります。 病院を受診される方の理由としても、頭痛は非常に多いお悩みの一つです。

頭痛は、その原因によって大きく2つのタイプに分けられます。

  • 一次性(原発性)頭痛
    頭痛そのものが病気であり、他に原因となる病気が見つからないものです。 ほとんどの人が悩んでいる頭痛は、この一次性頭痛にあたります。
  • 二次性頭痛
    脳の病気やけが、感染症など、他の病気が原因となって起こるものです。

ほとんどの頭痛は一次性頭痛ですが、その中にも特別なタイプがあります。 例えば、症状は慢性的な片頭痛と似ていても、性質が異なる頭痛です。 研究によると、このような頭痛は家族に同じ症状の人が少ない傾向があります。 このように頭痛の研究は日々進んでおり、専門的な診断が重要になります。

幸いなことに、ほとんどの頭痛は命に関わる病気が原因ではありません。 しかし、中には注意が必要な二次性頭痛も隠れている可能性があります。 気になる症状があれば自己判断せず、専門の医療機関に相談しましょう。

頭痛の種類

ひとくちに「頭痛」といっても、その種類はさまざまです。 頭痛は、原因によって大きく2つのタイプに分けられます。

1. 一次性頭痛

他の病気が原因ではなく、頭痛そのものが病気であるタイプです。 多くの人が悩む頭痛のほとんどが、この一次性頭痛にあたります。

  • 片頭痛 ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。 光や音に敏感になったり、吐き気を伴ったりします。
  • 緊張型頭痛 頭全体がギューッと締め付けられるような鈍い痛みです。 肩や首のこり、ストレスが関係していることが多いです。
  • 群発頭痛 片方の目の奥をえぐられるような、とても激しい痛みが特徴です。 決まった期間に集中して起こります。

まれなタイプとして、ある日突然始まって毎日続く頭痛もあります。 研究によると、この頭痛の約3分の2は片頭痛と症状が似ています。 しかし、家族に同じ頭痛の人が少ないなど、違う点も指摘されています。 そのため、片頭痛とは区別して考えるべきだとされています。

2. 二次性頭痛

脳の病気やけがなど、他の原因があって起こる頭痛です。 命にかかわる危険な病気が隠れている可能性もあり、注意が必要です。

  • くも膜下出血 脳の血管が破れて、急に激しい頭痛が起こります。
  • 脳腫瘍 脳にできた腫瘍が原因で、頭痛がだんだん悪化します。
  • 髄膜炎 ウイルスや細菌が脳を包む膜に感染し、頭痛や熱が出ます。

代表的な一次性頭痛は、以下のように見分けることができます。

頭痛の種類

痛みの特徴

痛む場所

伴う症状の例

片頭痛

ズキンズキンと脈打つような痛み

頭の片側(両側のこともある)

吐き気、光や音に敏感になる

緊張型頭痛

ギューッと締め付けられるような鈍い痛み

頭全体、後頭部から首筋

肩や首のこり、めまい

群発頭痛

目をえぐられるような激しい痛み

片方の目の奥

目の充血、涙、鼻水

頭痛の原因

頭痛とひとことで言っても、その原因は本当にさまざまです。 原因は大きく2つに分けられ、それぞれ性質が全く異なります。

  • 一次性頭痛
  • 頭痛そのものが病気で、他に原因となる病気が見つからないものです。
  • 二次性頭痛
  • 脳の病気やけがなど、他の病気が原因でサインとして現れるものです。

一次性頭痛|いわゆる「頭痛もち」

多くの人が悩む「頭痛もち」の頭痛が、この一次性頭痛です。 命に関わることは少ないですが、生活の質を大きく下げることがあります。 代表的なものに、片頭痛や緊張型頭痛などがあります。

まれなタイプとして、ある日突然始まり毎日続く頭痛もあります。 研究によると、この頭痛の約3分の2は片頭痛と症状が似ています。 しかし、家族に同じ頭痛の人が少ないなど、違う点も指摘されています。 そのため、専門家による正確な診断がとても重要になります。

二次性頭痛|病気のサインとしての頭痛

二次性頭痛は、何らかの病気が体に隠れているサインかもしれません。 原因となる病気は多岐にわたり、中には命に関わるものもあります。

  • 脳や血管の病気
  • くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎など
  • 感染症
  • インフルエンザや副鼻腔炎(ちくのう症)など
  • その他
  • 頭や首のけが、緑内障、あごの病気など

日常生活に潜む頭痛の引き金

病気以外にも、普段の生活の中に頭痛のきっかけはたくさんあります。 ご自身の生活を振り返ってみましょう。

  • 体に関すること
  • 疲れ、睡眠不足や寝すぎ、肩や首のこり、女性ホルモンの変化など
  • 心に関すること
  • 仕事や人間関係のストレス、不安な気持ちなど
  • 環境の変化
  • 天気や気圧の変化、まぶしい光、工事現場のような大きな音など
  • 食べ物や飲み物
  • アルコール(特に赤ワイン)、チーズ、チョコレート、カフェインなど
  • 薬の影響
  • 痛み止めを使いすぎると、脳が痛みに敏感になることがあります。
  • これを「薬物乱用頭痛」と呼び、かえって頭痛を悪化させます。

頭痛の症状

「頭が痛い」と一言でいっても、その感じ方は人によって全く違います。 自分の痛みがどのタイプかを知ることが、正しい対処への第一歩になります。 代表的な頭痛の症状には、以下のような特徴があります。

頭痛の種類

主な症状の特徴

緊張型頭痛

・帽子やヘルメットがきつい時のように、頭全体がギューッと締め付けられる鈍い痛み

・肩や首のこりを伴うことが多いです

片頭痛

・心臓のドキドキに合わせて、ズキンズキンと脈打つような強い痛み

・吐き気や、光・音に敏感になる症状を伴います

・体を動かすと痛みが悪化します

群発頭痛

・片方の目の奥をえぐられるような、じっとしていられないほどの激しい痛み

・決まった期間に集中して起こり、涙や鼻水を伴います

また、ある日突然始まり、それから毎日続く頭痛もあります。 これは「新規発症持続性連日性頭痛(NDPH)」と呼ばれるまれなタイプです。 研究によると、この頭痛の約3分の2は片頭痛の症状とよく似ています。 しかし、家族に同じ頭痛の人が少ないなど、違う点も指摘されています。

ほとんどの頭痛は心配いりませんが、中には危険な病気のサインもあります。 以下のような症状があれば、すぐに医療機関を受診してください。

  • 突然始まった、今までに経験したことのない激しい痛み
  • 手足のしびれや麻痺、言葉がうまく話せない
  • 高い熱が出て、首が硬くなって曲げにくい
  • 日に日に痛みがひどくなっていく

頭痛の検査・診断

頭痛で病院に行くと、まずはお話を聞くことから始まります。 多くの頭痛は、頭の中の写真を撮らなくても診断が可能です。 そのため、あなたの詳しいお話が、診断のための最も大切な情報になります。

お話を聞く問診では、主に次のようなことをお伺いします。

  • 痛みの特徴
  • いつから、頭のどこが、どのように痛むか(ズキズキ、締め付けられるなど)
  • 伴う症状
  • 吐き気やめまい、光や音がまぶしく感じるなど、痛み以外の症状
  • きっかけや経過
  • どんな時に起きるか、どうすると楽になるか、これまでにあったか

問診の後は、神経の働きに異常がないかなどを確認します。 ほとんどの頭痛はこれらの情報で診断できますが、危険なサインが疑われる場合は、脳の病気を調べるためにCTやMRIといった画像検査を行います。

まれな頭痛の中には、診断が難しいものもあります。 研究によると、ある日突然始まり毎日続く頭痛は、片頭痛と症状が似ていても、家族に同じ頭痛の人が少ないなど、違う点があることがわかっています。 このように似た症状でも原因が違うことがあるため、専門家による診断が大切なのです。

頭痛の治療

頭痛の治し方は、その原因や種類によって大きく変わります。 市販の薬でよくなる軽いものから、専門的な治療が必要なものまで様々です。 治療の第一歩は、まず自分の頭痛がどのタイプなのかを正確に知ることです。

薬を使った治療

頭痛のタイプによって、効果的なお薬は異なります。 自己判断で薬を飲み続けるのではなく、医師の診断を受けることが大切です。

頭痛の種類

使うお薬の例

特徴

緊張型頭痛

痛みを和らげるお薬

筋肉の緊張からくる痛みを軽くします。

片頭痛

痛みを和らげるお薬、片頭痛の専門薬

痛みを抑えるほか、頭痛発作そのものを鎮めるお薬を使います。

ここで注意が必要なのは、薬の使いすぎによる頭痛です。 市販の痛み止めを月に10日以上飲むと、脳が痛みに敏感になります。 その結果、かえって頭痛がひどくなることがあるので注意しましょう。

また、頭痛の中には、片頭痛と症状がよく似ていても性質が違うものがあります。 研究によると、このような頭痛は一般的なお薬が効きにくいことがあるそうです。 だからこそ、自己判断せずに専門家による診断を受けることが大切になります。

自分でできる対処法(セルフケア)

お薬だけに頼らず、普段の生活を見直すことも頭痛の改善には大切です。 頭痛を予防したり、和らげたりするための工夫を取り入れてみましょう。

  • ストレスをへらす
    深呼吸をしたり、好きな音楽を聴いたりして、心を休ませましょう。
  • よい睡眠をとる
    寝不足も寝すぎも頭痛の引き金です。毎日同じ時間に寝て起きましょう。
  • 体を動かす
    ずっと同じ姿勢でいると筋肉が固まります。軽いストレッチがおすすめです。

もし、これまでにない激しい頭痛や、手足のしびれ、言葉のもつれなどがあれば、すぐに病院を受診してください。