食物アレルギーの予防については、
現在では主に2つのポイントが重要と考えられています。

ひとつは「皮膚からの感作(経皮感作)を防ぐこと」、もうひとつは「食べ始める時期を過度に遅らせないこと」です。

まず皮膚についてです。
赤ちゃんの湿疹が長引いたり、程度が強かったりすると、荒れた皮膚からアレルゲンが体内に入りやすくなり、食物アレルギーの発症リスクが高まる可能性があると考えられています。

気になる症状があれば早めに受診し、皮膚の炎症を適切にコントロールすることが、アレルギー発症リスクの軽減につながる可能性があります。
一方で、湿疹が強いお子さんでは、すでに感作が成立している(アレルギーが起こりやすい状態)可能性もあるため、医師と相談しながら慎重に食べ進めていきましょう。

次に、食べるタイミングについてです。
卵やピーナッツについては、乳児期から少量ずつ摂取を開始することで、
アレルギーの発症率が低下したとする研究報告が国内外で示
されています。
卵を与え始める目安としては、卵黄は生後5〜6か月頃から、
卵白は8か月頃から開始する方法が一般的とされています。
最初はごく少量とし、問題がなければ徐々に増やしていきましょう。

ピーナッツについては、5歳以下では窒息のリスクがあるため、
粒や砕いたものは避け、ピーナッツバターなどのペースト状のものを活用します。
アメリカやカナダでは生後6か月頃からの導入が推奨されていますが、
日本では離乳食の中期〜後期に少量から開始する方法が現実的と考えられています。

ミルクについてもポイントがあります。
新生児期に飲んでいたミルクを途中で完全に中止すると、
牛乳アレルギーの発症リスクが高まる可能性があると指摘されています。
新生児期からミルクを飲んでいる場合は、母乳中心であっても、1〜2日に1回、少量(10〜20mL程度)を継続することが、
発症予防の一つの方法として検討されることがあります。

かつては「遅く始めたほうが安心」と考えられていましたが、
現在では開始を遅らせることによる明確な予防効果は確認されていないとされています。
ご不安な場合は、お子さんの状況に合わせて医師と相談しながら進めていきましょう。