おむつかぶれ

大切なお子さんやご家族のおしりが赤くなっていると、とても心配になりますよね。こまめにおむつを替えて清潔にしているのに、なぜか治らないどころか悪化している…そんなお悩みはありませんか?実はその症状、よくある「おむつかぶれ」ではなく、カビが原因の「カンジダ皮膚炎」かもしれません。

ひとことで「おむつかぶれ」と言っても原因は一つではなく、自己判断でのケアはかえって症状を長引かせる危険も。2021年の研究報告では、専門家ですら重症度の客観的な評価が難しいとされています。この記事では、原因の見分け方から正しい薬の知識まで、一日も早く改善するための最適なケア方法を詳しく解説します。

おむつかぶれの概要

おむつかぶれは、医学的には「おむつ皮膚炎」とよばれます。 おむつが肌に直接触れる部分に起こる皮膚トラブルです。

赤ちゃんだけでなく、介護でおむつを使う大人にも起こります。 おしっこやうんちの刺激、おむつの中の蒸れなどが原因です。

具体的には、次のような場所に症状が現れやすいのが特徴です。

  • おしり全体
  • 性器のまわり
  • 太ももの付け根
  • お腹や腰のゴムがあたる部分

実は、この重症度を正確に評価することは簡単ではありません。 2021年までの複数の研究をまとめた報告があります。 それによると、重症度を測る統一された基準はまだありません。 専門家の間でも、客観的な評価は難しいのが現状です。

そのため、ご家庭での見た目だけで判断するのは危険です。 症状が長引いたり悪化したりしたら、早めに受診しましょう。

おむつかぶれの種類

ひとことで「おむつかぶれ」といっても、実は原因が違う種類があります。 原因によってお薬も変わるため、種類を見分けることはとても重要です。

実際の診察では、医師が見た目の特徴から原因を探り、種類を見分けます。 主に次の2つのタイプに分けられます。

  • 刺激によるおむつかぶれ(接触皮膚炎) 尿や便の成分、おむつのこすれによる刺激が原因です。 おむつが直接当たるおしりの出っ張った部分が赤くなります。
  • カンジダ皮膚炎 カンジダというカビ(真菌)の一種が増えることで起こります。 皮膚のしわの奥まで赤みが広がりやすいのが特徴です。 赤い発疹の周りに、小さな膿のポツポツが散らばることもあります。

この2つは原因が違うため、使うお薬も異なります。 下の表で主な違いを確認してみましょう。

特徴

刺激によるおむつかぶれ

カンジダ皮膚炎

主な原因

尿・便・汗・摩擦による刺激

カンジダ(カビの一種)の増殖

症状の場所

おむつが強く当たる部分

皮膚のしわの間や奥

見た目の特徴

全体的に赤くなる

赤みと正常な皮膚の境目がはっきりしている、小さな膿をもったポツポツが見られる

使うお薬

炎症を抑える薬、保護する薬

カビを抑える薬(抗真菌薬)

特にカンジダ皮膚炎の場合、自己判断で薬を使うと悪化する恐れがあります。 ご家庭での判断は難しいので、症状が続く場合は受診してください。

おむつかぶれの原因

おむつかぶれの原因は一つではありません。 いくつかの悪い条件が、複雑に重なって起こります。 赤ちゃんの肌は、お肌を守るバリア機能がまだ未熟です。 そのため、大人よりも刺激に弱いことを知っておきましょう。

おむつかぶれを引き起こす主な原因には、以下のようなものがあります。

  • おしっこやうんちの刺激 おしっこに含まれるアンモニアや、うんちの消化酵素などが、 肌に直接触れることで強い刺激となります。 特に下痢のときのうんちは、肌へのダメージが大きくなります。
  • おむつの中の「蒸れ」 おむつの中は汗やおしっこで湿度が高く、とても蒸れやすい環境です。 肌が長時間蒸れるとふやけてしまい、 普段なら問題ない刺激にも弱くなってしまいます。
  • 「こすれ」によるダメージ サイズの合わないおむつが肌にすれたり、 おしりを拭くときにゴシゴシこすることも肌への負担です。 この物理的な刺激で、肌のバリア機能が壊れてしまいます。

これらの原因が絡み合うため、状態を正確に評価するのは簡単ではありません。 2021年の複数の研究をまとめた報告でも、そのことが指摘されています。 おむつかぶれの重症度を正確に測るための、 世界で統一された基準はまだ確立されていないのが現状です。 ご家庭でのケアで改善しない場合は、自己判断せず早めに受診してください。

おむつかぶれの症状

おむつかぶれは、見た目の症状がとても多彩です。 おむつが触れる部分の皮膚に、炎症が起きた状態を指します。 赤ちゃんは言葉で伝えられないため、変化に気づくことが大切です。

おむつかぶれの主な症状を、段階を追って見ていきましょう。

  • 皮膚の赤み おむつが当たるおしりや太ももの付け根などが赤くなります。 これは、おむつかぶれの初期サインであることが多いです。
  • 赤いブツブツ(発疹) 症状が少し進むと、ポツポツとした赤い発疹が現れます。 かゆみを伴うこともあり、赤ちゃんが不機嫌になることもあります。
  • 皮むけ・ただれ(びらん) さらに悪化すると、皮膚の表面がむけてジクジクします。 この「びらん」という状態になると、痛みを強く感じます。
  • 痛みやかゆみ おむつ替えやお風呂のときにしきりに泣くのは、 痛みやかゆみを感じているサインかもしれません。

実は、これらの症状の重さを客観的に評価することは簡単ではありません。 2021年の報告でも、世界で統一された評価基準はないとされています。 専門家の間でも判断が難しいため、ご家庭での判断には限界があります。 症状が改善しない、悪化していると感じたら、早めに受診しましょう。

おむつかぶれの検査・診断

おむつかぶれの検査や診断は、医師が目で見て判断します。 この「視診(ししん)」と呼ばれる方法が、診断の基本です。 正しく状態を判断するため、いくつかの点に注目して観察します。

医師は、主に次のようなポイントを注意深く確認しています。

  • 赤みや湿疹の「場所」と「広がり」 おむつが強く当たる部分か、皮膚のしわの奥まで広がっているかを確認します。 これは、原因を見分けるための大切な手がかりになります。
  • 皮膚の状態 ただ赤いだけか、ブツブツや水ぶくれ、皮むけがないかを見ます。 皮膚がジクジクとただれている場合は、痛みを伴うことが多いです。
  • カンジダ皮膚炎を疑うサイン しわの奥まで赤みが広がり、周りに小さな膿のポツポツが散らばっている場合、 カビ(真菌)の一種であるカンジダが原因の可能性があります。

特にカンジダ皮膚炎が疑われる場合は、詳しい検査が必要です。 皮膚の表面を綿棒などで優しくこすり、顕微鏡でカビがいるかを確認します。 この「真菌検査」は、ほとんど痛みを伴わない検査です。

実は、おむつかぶれの重症度を正確に評価するのは簡単ではありません。 2021年の研究報告でも、世界で統一された評価基準はないとされています。 専門家の間でも客観的な評価は難しく、まだ研究が進められている段階です。

だからこそ、医師は豊富な知識と経験をもとに診断します。 一人ひとりの症状を丁寧に見極め、最適な治療法を判断するのです。 見た目だけで判断せず、症状が続く場合は早めに受診してください。

おむつかぶれの治療

おむつかぶれの治療は、まずお家でできるケアが基本です。 しかし、症状が改善しない場合はお薬による治療が必要になります。 治療の2つの柱、「スキンケア」と「お薬」について解説します。

治療の土台となるスキンケア

スキンケアで大切なのは、次の3つのステップです。 肌を刺激から守り、回復する力を手助けします。

  • ① 清潔にする おしっこやうんちが肌に触れる時間を短くすることが基本です。 おむつはこまめに替え、ぬるま湯で優しく洗い流しましょう。
  • ② しっかり乾かす 洗った後は、柔らかいタオルで軽くおさえるように拭きます。 少しの時間おむつを外し、空気に触れさせて乾かすのも有効です。
  • ③ 肌を保護する おしりが乾いたら、ワセリンなどを塗り、肌のバリアを作ります。 おしっこやうんちの刺激から、肌を直接守ることができます。

病院での治療(お薬)

スキンケアを続けても良くならない場合は、病院を受診しましょう。 医師が原因を見極め、症状に合ったお薬を処方します。

  • 炎症を抑える塗り薬 赤みやブツブツを治します。非ステロイド外用薬や、 炎症が強い場合に使うステロイド外用薬などがあります。
  • カビを抑える塗り薬(抗真菌薬) カンジダというカビ(真菌)が原因のときに使います。 自己判断でステロイドを塗ると、カビを悪化させるため注意が必要です。

実は、おむつかぶれの重症度を客観的に評価する基準は、 世界で統一されたものがないのが現状です。 2021年の研究報告でも、専門家の間でも評価が難しいとされています。

だからこそ、見た目だけで原因を判断するのはとても危険です。 症状が改善しないときは自己判断せず、医師に相談してください。 正しい診断に基づく治療が、早く治すための最も確実な方法です。